弁護士法人 Si-Law

西田ブログ

2020年06月

3つの時間

経営者が会社のために使う時間には限りがあります。会社のために効果的な使い方をしているかどうかを判断するためには、「3つの時間」を知ることが有効です。

 

1.トラブルに対応する時間

お客様からのクレームや事故といったトラブルが発生した時、リーダーは率先垂範の心構えで迅速かつ真摯に対応しなければなりません。しかし、経営者が多くの時間を割いてトラブルを解決したとしても、元の状態に戻るだけで会社がより良くなるわけではありません。

 

2.現在の事業を維持するための時間

お客さま対応、仕入先との取引、社員との面談など多数あります。どれも大切な仕事ですが、経営者が精一杯働いているつもりでも、会社は現事業を維持するので手一杯になり、時代の変化とともにジリ貧に陥ります。

 

3.会社の未来のために使う時間

経営者にとって最も重要になるのが、会社の未来のためにどれだけの時間を使うことができるかです。未来のために時間を使えるのは経営者だけです。どんなに優秀な部下であっても、目の前の仕事を確実に終わらせることが部下のやるべき仕事だからです。

未来のために使う時間とは、新規事業の構想を練る時間、新規事業を立ち上げるために使う時間、現事業の新たな機会追求に費やす時間、将来の幹部候補生となる有能な人材を確保する時間、学びを得るためにいろんなセミナーを受ける時間、新たな人と会う時間などであり、未来のための布石を打つ時間を持つのは、会社の未来にとって大切なことなのです。

「散歩のついでに富士山に登る人はいない」ように、トラブル対応、現在の事業維持に時間を費やす日々の中では、未来のための時間を確保できません。「未来のために使う時間」の確保は、意識的に優先して確保することが大切です。

経営者は仕事以外の時間の使い方も重要です。病気などのトラブル対応や現在の生活維持だけでなく、健康で豊かな老後の生活を送るための準備など自分の未来について考える時間を確保すべきだと思います。目の前のことに時間を使う一方で、未来のために時間を使わなければ、その場しのぎの人生で終わってしまうと思うのです。

 

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