弁護士法人 Si-Law

西田ブログ

2020年11月

理念浸透

理念経営とはどんな経営なのでしょうか?

理念が社員に浸透しているとはどういう状態なのでしょうか?

 

何のために,誰のために,何故経営するのか

 

ここを考え抜いたところの答えが理念に当たると思うのです。

すなわち,理念経営とは,目的先行の経営と言えるでしょう。

その企業が何のために,誰のために,何故経営をするのかという目的と,その根底にある在り方としての価値観を示したものが理念であり,その目的に企業全体を向かわせるのが理念経営だと思います。

 

どんなに素晴らしい理念を掲げても利益が出なければ意味がない。

そのとおりだと思います。

利益は企業の血液であり目的を遂げるための必須条件です。

力なき愛は無意味と言うほかありません。

しかし,理念経営をしているのに利益が出ないというのは,理念が単なる言葉になっている可能性があります。

理念とは単なる言葉ではありません。

単なる言葉を朝礼で読み上げても理念浸透はしないのです。

理念は実行すべきものであり現実化すべき目的です。

理念が浸透するためには経営者が社員に語ることが必須となります。

言葉に命を吹き込む行動が必要なのです。

また,理念は経営者や幹部がモデルとなる行動で示す必要があります。

なぜなら,理念は理屈で理解するのではなく体得すべきものだからです。

そして,モデルとなる行動を評価・承認する仕組みを作らなければなりません。

人事評価や表彰制度などの仕組みを構築する必要があります。

こうして理念は社員の行動となって現れるようになるのです。

 

経営者が目先の利益や企業の売却益のみを目標として経営した場合,社員を動かす原動力は経済的報酬のみとなり,やり甲斐などの精神的報酬は与えにくいのではないでしょうか。

社会性のある理念に共感できるかけがえのない同志と共に目的に向かって走り続ける。

そんな組織を作るのが経営者の使命だと思うのです。

 

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