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西田ブログ

事業承継

事業承継の株式譲渡はどう進める?手続きと注意点|八代の弁護士が解説

中小企業の事業承継において、株式譲渡はよく選ばれる手段の一つであり
その方法は、主に【贈与】【相続】【売買】の3つに分けられます。

本投稿では、それぞれの方法を通じた事業承継の手順や成功の鍵となるポイント、各方法が持つ独自の特徴について、わかりやすく解説していきます。

 

  • 株式譲渡による事業承継とは

株式譲渡による事業承継では、現在の経営者(譲渡者)が自分の持っている会社の株式を、新しい経営者(受譲者)に渡します。

新しい経営者が会社の経営権を引き継ぎ、会社を運営していくことになります。

株式譲渡は、現経営者の持っている経験や人脈など、会社の運営をスムーズに引き継ぐことができますが、譲渡の方法、価格設定、税金など、事前にしっかりと検討すべき重要なポイントがあります。

株式譲渡による事業承継のメリット・デメリットは以下の通りです。

 

[メリット]

・比較的簡単に手続きができる

・株式譲渡で迅速な経営権移行、事業継続が可能

・資産やネットワークを受け継ぎ、経営の基盤が安定的に構築される

・従業員や取引先の確保ができる

 

[デメリット]

・資金、税金の負担

・譲渡時の複雑な税金計画

・簿外債務や訴訟リスクも引き継ぐ

・株式の客観的な評価が難しい

 

  • 株主の権利

株主とは、会社の一部を所有している人のことです。

会社の株式を持っていると、いくつかの特別な権利があります。

 

配当金を受ける権利

会社が利益を出したとき、その一部を株主に分配される権利です。

配当は、会社の利益に応じて株主に支払われるお金のことです。

 

残余財産分配の権利

会社が解散することになった場合、借金などの債務を全て清算した後に残った資産は株主に分配されます。

持っている株の分だけ、残った資産を受け取ることができる権利があります。

 

株主総会への参加の権利

年に一度開かれる株主総会に参加し会社の経営に参加し関与する権利を持ち、会社の経営方針や重要な決定に対して、意見を言ったり、投票によって影響を与えることができます。

 

情報取得権

株主は、定期的に会社の業績や計画に関する情報を受け取る権利があります。

会社の現状や将来の方向性を理解することができます。

 

これらの権利により、株主は自分の投資を守り、会社の運営に一定の影響を及ぼすことができます。

ただし、株式の種類によっては、これらの権利に違いがある場合がありますので注意が必要です。

 

  • 自社株の保有割合の重要性

会社が自分の株式を保有することには、いくつか重要な意味があります。

 

自社株の保有

自社株を持つことは、会社が自分で自分の株を買うことです。

これには大きく4つの理由があります。

 

①経営権の保護

会社が自分の株を持っていると、外部の人が会社を勝手にコントロールするのを防げます。

市場に出ている株が少なくなると、他の人が多くの株を集めて会社を支配するのが難しくなります。

 

②株価の安定

会社が自分の株を買うと、その株は市場からなくなるので、株の価格が急に下がったり上がったりするのを防げます。

これは、株の価格を安定させるのに役立ちます。

 

③資本構成の最適化

会社が利益を出しているけど、そのお金をどう使っていいかわからないときに、自分の株を買うことは、お金を賢く使う方法の一つです。

これにより、会社のお金の使い方をより効率的にできます。

 

④株主還元の強化

会社が利益を出したら、そのお金は株を持っている人たちに還元されます。

自社株を買えば、分配する株の数が減るので、一株当たりの利益が増え、株主にとってより良い条件になります。

 

決議の種類

重要な決定を行う際には、株主総会での決議が必要になります。

普通決議では株式の50%以上、特別決議では株式の67%以上が必要となります。

取締役の任命、決算の承認、株主総会の招集などが決定されます。

株をどれだけ持っているかによって、会社の決定にどれだけ影響を与えられるかが変わってきます。

普通決議と特別決議の違いは以下の通りです。

 

[普通決議]

株主総会で50%以上の賛成があれば可決

・取締役の任命や解任

・決算の承認

・株主総会の招集

・普通株主に対する新株の発行

・役員報酬の承認

・通常の業務遂行に関する事項

 

[特別決議]

株主総会で株式の67%に賛成で可決

・会社の憲法(定款)の変更

・株主に対する優先株の発行

・企業の合併や分割

・重要な資産の譲渡や売却

・法人格の変更や解散

 

  • 事業承継の種類

事業承継とは、現在の経営者が会社を次の人に引き継ぐことで、主に3つの方法があります。

1つ目は 家族内で事業を引き継ぐこと

親族内事業承継  ・・・親から、子や親戚に経営を引き継ぐ方法

2つ目は 会社の従業員に引き継ぐこと

親族外事業承継  ・・・家族以外の人が経営を引き継ぐ方法

3つ目は 外部の誰かに事業を売ったり譲ることです

第三者継承(M&A) ・・・M&Aは会社同士が手を組んで、もっと大きくて強い会社を作る方法

 

  • 株式譲渡と事業譲渡の違い

事業譲渡

事業譲渡は、企業が経営する一部の事業を他の会社に譲る方法です。

この方法では、特定の事業分野や資産を選択し、譲渡できます。

 

株式譲渡との違いは以下の通りです。

 

【対象の範囲】

株式譲渡: 会社全体の株式を譲渡

事業譲渡: 会社が営む特定の事業の一部を譲渡

 

【許認可の引き継ぎ】

株式譲渡: 譲渡先が会社全体を引き継ぐため、許認可も引き継げる

事業譲渡: 特定の事業のみを譲渡するため、許認可は引き継げない

 

【消費税の課税】

株式譲渡: 通常は消費税が課されない

事業譲渡: 譲渡対象に消費税課税資産が含まれていれば、消費税が課されることがある

 

  • 株式譲渡の3つの方法

株式譲渡には、【贈与】【相続】【売買】の3つの方法があります。

 

・贈与・・・無償で株式を他者に譲渡する方法
贈与とは、経営者が自分の会社の株式を他人に無料で渡すことです。

家族経営の事業でよく見られる方法で、例えば親が子どもに会社の一部を渡すときに使われます。

ただし、もらった株の価値によっては、贈与税がかかることがあります。

贈与税は、もらった財産の価値に基づいて計算されますが、年にもらえるものの総額が一定の金額以下なら税金は発生しません。

会社を次の世代にスムーズに渡すために便利ですが、税金の面では注意が必要です。

 

贈与についてのメリット・デメリットは以下の通りです。

 

[メリット]

・株式取得の為の資金は必要ない

・相続よりも税金が少なく済む場合がある

・生前贈与することで事業承継が円滑に進みやすい

・後継者が早い段階から経営に携わり、経営能力の向上が期待される

 

[デメリット]

・贈与税がかかる可能性があり一定の金額以上は税金の負担が発生する

・贈与税の支払い、経済的影響が引継ぎ後、財政に影響を与える可能性がある

・法定相続人が遺留分を主張し、資産の権利を侵害する恐れがある

 

  • 相続

相続は、経営者が亡くなった時に、その人の持つ会社の株式が法律に基づいて家族に移ることです。

どの家族がどれだけの株を受け取るかは、遺言書や家族間の話し合いによって決まります。

全資産の価値が特定の額を超えない限り、相続税はかかりません。

 

相続についてのメリット・デメリットは以下の通りです。

 

[メリット]

・相続税の基礎控除額が大きい

・株式取得のための資金が必要ない

・遺言書を遺しておけば後継者の指定が可能

・法定相続人には遺留分が保護され、公平性が確保される

・資産や株式の所有権が相続人に引き継がれ、経営権を保持可能

 

[デメリット]

・一定の範囲を超えると相続税が課され、その支払いが必要となる

・相続人が複数の場合、資産分割や相続財産に関する対立が生じる可能性がある

・他の相続人から遺留分を主張される可能性がある

・承継のタイミングが読めない

 

  • 売買

売買は、経営者が自分の会社の株式を他の人に売ることです。

このとき、株を高い価格で売れば売るほど、その差額分、つまり利益には税金がかかります。

利益の計算は、売った金額から元々その株を買ったときの金額を引いたもので、個人は譲渡所得税、法人は法人税の対象になります。

会社の拡大や新しい事業を始めたいときに選ばれますが、取引を進める際には税金の計算や契約書の準備が必要です。

 

売買のメリット・デメリットは以下の通りです。

 

[メリット]

・スムーズな事業承継が行える

・資産を現金化し、新たな投資や事業展開に活用できる

・遺留分を主張される可能性がない

・経営者の廃業コストを抑えられる

 

[デメリット]

・売却益に対して課税され、資金の一部が税金での支出となる

・株式の買収資金が必要

・デューデリジェンス(※)の手間とコストがかかる

※デューデリジェンスとは

企業同ディが取引をする前に、リスクを調査すること。

財務、法務、経営層、市場など、さまざまな側面から情報収集を行い、意思決定の基盤を築くこと。

 

  • 株式譲渡により事業承継を行う流れ

特に小さな会社(非上場企業)の多くは、自社の株式に譲渡制限を設けています。

これは、株主が自由に株式を他者に売買できないようにするための決まりごとです。

この手続きには以下の流れがあります。

 

①株式譲渡承認の請求

まず現経営者(譲渡人)は、会社に対して自分が持つ株式を後継者(受益者)に移したいことを正式に示す必要があります。

これを「株式譲渡承認請求」と言います。

譲渡する株式の詳細や後継者の情報、引き継ぐ際の条件などが記載されます。

 

②株式譲渡承認機関の承認

【取締役会がある場合】

会社の将来に悪影響がないか、株式譲渡が会社の方針に合っているかなど、取締役たちが集まってしっかり話し合います。

結果は、株式を譲りたいと思っている人(承認請求者)に、2週間以内に知らせます。

【取締役会非設置会社の場合】

取締役会がない会社では、株式の譲渡について決めるために臨時の株主総会を開くことになります。

すべての株主の意見を聞き、株式を譲ることに賛成か反対かを投票してもらいます。

結果は、株式を譲りたいと思っている人(承認請求者)に、2週間以内に知らせます。

 

③株式譲渡契約書の締結

株式譲渡が会社から承認されると、譲渡側と譲受側は株式譲渡契約書を締結します。

この契約書には

・譲渡日: いつ株を渡すのか

・代金: いくらで株を買うのか

・支払方法: 代金はどうやって払うのか

・支払期日: いつまでに払うのか

・契約解除条件: もし何か問題があったら、契約をやめることができる条件

など、細かい条件が書かれています。

条件に両方が納得して、契約書にサインすることで、後でトラブルが起こらないように、きちんと法的に保護されます。

もし、生きているうちに誰かに株をあげる「生前贈与」をする場合も、同じように「贈与契約書」を作成し、どんな条件で株をあげるのかを決めます。

これもまた、両方が納得した上でサインをすることで、贈与の条件が法的に守られるようになります。

 

④株主名簿の書き換え

株式が新しい持ち主に渡った後、「株主名簿」の書き換えが必要です。

この手続きは、会社の株を持っている人の名前や株の数を正式に記録するものです。

株を譲る人と受ける人が一緒に会社に申請をし、名簿に新しい株主の名前が記されます。

中小企業では実際の株券を発行していないことも多いため、この名簿に名前がしっかり記されていることが、その人が株主であるという証拠になります。

株主名簿記載事項証明書を受け取り、新たな所有者としての権利が法的に確認され、経営権の移行となります。

 

  • 譲渡手続きの必要書類

譲渡手続きの必要書類は、以下の通りです。

 

株式譲渡承認の請求書

株主が株式を他の人に譲りたいときに提出する書類。

何のために譲りたいのか、どんな条件で譲りたいのかを書きます。

 

締役の決定書(取締役会がある場合)

会社の取締役会が株主総会を呼びかけるときに使う書類。

取締役会が株主総会を開く権限があることを示します。

 

臨時株主総会の招集通知書

急に必要になった株主総会を開くときに、通知するための書類。

株主に日時や場所を知らせます。

 

臨時株主総会の議事録

臨時株主総会で話し合われた内容や決定事項を詳細に記録した書類。

会議の進行状況や株主の発言、採択された決議内容が含まれます。

 

株式譲渡承認の通知書

株主総会で議決された株式譲渡の承認を通知する書類。

譲渡が正式に認められ、手続きが進むことが伝えられます。

 

株式譲渡契約書

株式を売る人と買う人が取り交わす契約書。

取引の条件や価格、引き渡し日などが記載されます。

 

株主名簿

会社の株を持っている人を一覧で示した書類。

株主の氏名や所有株式数が記載され、組織の所有構造を示します。

 

株主名簿の書き換え請求書

株式の譲渡後に、株主名簿に新しい株主の情報を加えるために提出する書類。

 

株主名簿記載事項証明書の交付請求書

株主名簿に書かれた情報の正確さを証明する書類をもらうために提出する書類。

 

株主名簿記載事項証明書

株主名簿に記載されている情報が正しいことを証明する書類

法的な手続きなどで必要になります。

 

  • 株式譲渡による事業承継にかかる税金

株式を他の人に売る場合、その売却益には「譲渡所得税」がかかります。

この税金は、売った金額とその株式を買ったときの金額の差額に基づいて計算されます。

税率は、いくつかの条件や特例によって変わることがあるため、上手な税金対策がとても重要になります。

たとえば、長く株式を持っていた場合の優遇措置や、法人の構造を活用することで、税金を減らすことができる可能性があります。

 

  • 株式を譲り渡す側

贈与及び相続による株式譲渡の場合

株式を家族などに譲るとき、贈与や相続が関わってきます。

これらの方法で株式を渡す場合、普通に物を売って得た利益にかかる「譲渡所得税」はかかりません。

しかし、贈与や相続には別の税金が関係してきます。

 

[贈与の場合]

ある人から別の人へ無料で株式を渡すことを贈与といいます。

贈与された株式の価値によっては「贈与税」がかかることがあります。

ただし、年間で受け取る贈与の総額が一定額以下なら贈与税はかかりません。

 

[相続の場合]

誰かが亡くなったときに、その人の持っていた株式が家族などに引き継がれることを相続といいます。

相続で株式を受け取ると、その価値に応じて「相続税」がかかります。

株式を贈与する場合も相続で受け取る場合も、通常の譲渡所得税は心配ないのですが、贈与税や相続税には注意が必要になります。

 

[個人の場合]

個人が株式を売ったときの利益には、所得税・復興特別所得税・住民税がかかります。

この税金は、「売った金額」から「買ったときの金額や手数料」を引いた金額で計算されます。

譲渡所得額 = 譲渡対価 -( 株式の取得費 + 手数料 )

 

[法人の場合]

会社が株式を売った場合、その利益には、法人税がかかります。

法人税額 = 譲渡所得 × 法人税率

実際の税金の計算は、売却益の大きさや、利用できる税法上の特例によって異なり、持っている資産や株式を売る目的によっても変わるため、専門家と相談しながら計画し、自分の状況に合った最適な税務対策を考えましょう。

 

  • 株式を譲り受ける側

株を相続すると、受ける人には「贈与税」や「相続税」がかかります。

この時、贈与側が選ぶ課税の方法には2つあります。

 

①暦年課税

暦年課税は、毎年少しずつ税金を分割して払っていく方法です。

この方法は、一度に大きなお金が必要にならずに済むので、負担が少なくなります。

 

②相続時精算課税制度

相続時精算課税制度は、相続のときに一気に税金を払う方法です。

この方法は、相続が起きたときに、最初に一括で支払うので、その後は税金の心配がなくなります。

 

ただし一度「相続のときに一気に税金を払う方法」を選ぶと、変更は難しくなるのでどちらの方法を選ぶか、よく考えて決める必要があります。

 

  • 事業承継税制の活用について

事業承継税制は、中小企業が次世代に安心して事業を引き継ぐため支援策です。

相続や贈与による税金の支払いを延期できるため、新しい経営者がすぐに重い税金を払う心配がなくなります。

ただし、後継者が事業を続ける意思があり、特定の条件を満たす必要があること、県知事の認定と税務署への申告が必要です。

 

  • 株式譲渡による事業承継を成功させるためのポイント

事業の受け継ぎを成功させるための大切なポイントは以下の通りです。

 

株式に譲渡制限がないかを確認する

非上場企業、特に家族経営の会社では、株式を自由に売買できないようにする「譲渡制限」があることが多いです。

事業承継を考えている場合、まずはこれらの制限があるかどうかを確認しましょう。

制限があると、後継者への引き継ぎが難しくなるからです。

これらの制限は、会社の取り決めである「定款」や「謄本」と呼ばれる書類に書かれていることが一般的です。

定款には、会社の基本的なルールや株式の譲渡に関する規定が書かれています。

不明な点があれば、会社の法務担当者や外部の専門家に相談しましょう。

 

・ 非上場企業は適正価格に注意する

株式を譲渡する際には、その「価格設定」が非常に重要です。

正確な設定ができなかった場合、実際の価値を見誤り、適正価格よりも低い金額で売ってしまう可能性があるからです。

特に非上場企業では、株価が市場で決まるわけではないため、公正で適正な価格を設定しなければいけません。

会社の財務状況、業績、市場の状況などを総合的に分析し、適正な価格を算出します。

これには専門的な知識が必要なため、市場の動きや財務データを詳細に分析できる経験豊富な専門家に依頼しましょう。

 

  • 経営承継円滑化法を活用する

経営承継円滑化法は、中小企業の事業承継を助ける法律です。

主な支援内容は以下の通りです。

 

税制支援

贈与税や相続税の納税猶予・免除制度が認定されます。

会社を誰かに渡すときには税金がかかりますが、この法律を使うと、税金を払うのを待ってもらえることや、場合によっては払わなくてもいいことがあります。

 

金融支援

中小企業信用保険法や日本政策金融公庫法に特例が認定されます。

中小企業がお金を借りるときに保証してくれる制度や、国からお金を借りるときの特別なルールが適用されることがあります。

 

遺留分に関する民法の特例

会社を引き継ぐときの家族間のルールを、もっと柔軟に決められるようになります。

家族間で揉め事が少なくなり、会社を引き継ぐ人が、スムーズに事業を続けられます。

 

所在不明株主に関する会社法の特例の前提となる認定

会社の株を持っている人がどこにいるかわからなくても、特定の手続きで問題を解決できます。

会社の株式の扱いが簡単になり、事業承継を進めることができます。

 

  • 株式譲渡による事業承継を成功に導くため、この街の事業承継がお手伝いいたします

事業承継は、複雑な面も多いです。

適切な株式の管理、会社価値の正確な評価、そして効果的な税務計画の策定・・・

トラブルを避け、円滑に事業を引き継ぐためには、慎重に考えるべきことがたくさんあります。

株式の公正な分配、会社の価値をしっかり評価し、税金の負担を最小限に抑える計画など、次の代に安心して引き継ぐためには、細心の注意と丁寧な準備が大切です。

一つひとつの問題に対して、私、弁護士の西田幸広がわかりやすく解説します。

 

 

八代・熊本での相談実務

八代地域は農業・食品加工・建設業など、経営者個人の信用と地元の取引関係で成り立ってきた事業者が多く、後継者不在のまま代表者が高齢化しているケースが目立ちます。自社株の分散や個人保証(経営者保証)の引継ぎは、金融機関との事前の調整が欠かせません。当事務所は八代・熊本で、法務面からの事業承継支援と、第三者承継(M&A)のご相談に対応しています。

なお、自社株評価や事業承継税制の適用可否など税務の判断は税理士の業務です。当事務所は株式の集約・経営者保証・契約や許認可の引継ぎといった法律問題を担当し、税務は連携する税理士が対応します。

こんなときは弁護士へご相談ください

  • 後継者は決まっているが、自社株や個人保証の引継ぎが進まない
  • 後継者が見つからず、第三者への譲渡(M&A)も選択肢に入れたい

ご相談の流れは、お電話またはフォームでのお申し込み → 日程調整 → 八代オフィスまたは熊本オフィスでの面談(オンライン相談も可)です。相談料は1時間11,000円(税込)、1時間を超える場合は30分ごとに5,500円(税込)です。受付時間は平日8:50〜17:30(土日祝休)です。

事業承継・M&Aと譲渡案件の情報については、専門サイト「この街の事業承継」でもくわしく解説しています。

お電話でのご相談:八代オフィス 0965-62-8582(弁護士部門)/熊本オフィス 096-234-6543
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本記事は一般的な法律情報の提供を目的としたものであり、個別の事情によって結論は異なります。記載内容は公開日時点の法令・実務運用に基づくもので、特定の結果を保証するものではありません。具体的な対応は弁護士にご相談ください。

執筆・監修:弁護士 西田幸広(弁護士法人Si-Law)
公開日:2024-08-02 / 最終更新日:2026-09-13

相続で会社の株が分散したら?事業承継と相続の関係|八代の弁護士が解説

築き上げた事業や資産を、次の世代にどう託すか、考えるべき大切な時が来ます。

特に、中小企業、家族で経営している会社の場合、その事業をしっかりと引き継ぐことは、大きな課題であり、同時に大きな責任も伴います。

本投稿では、計画をどのように立て、対策をどのように講じるべきか、その重要性と具体的な方法について詳しく解説します。

  • 相続対策の事業承継とは

相続対策としての事業承継は、大切な会社を家族や次の世代に安心して渡すための方法です。

具体的には、以下の3つの方法があります。

 

■生前の贈与

経営者が元気なうちに、会社の株や財産をお子様やお孫さんなど家族に渡す方法です。

この方法を利用すれば、事前に家族に会社の運営を学んでもらう機会も作れます。

 

■相続

経営者が亡くなられた後、法律に従って家族に会社や財産が引き継がれる方法です。

遺言書などを事前に準備しておくことで、スムーズな引き継ぎが可能になります。

 

■売却

会社を他の事業者や第三者に売り、その代金を受け取る方法です。

家族内に適切な後継者がいない場合に選ばれます。

 

親族内事業承継 ・・・親から、子や親せきに事業を引き継ぐ方法

親族外事業承継 ・・・家族以外の会社の人が事業を引き継ぐ方法

第三者承継(M&A)・・家族や従業員ではなく、外部の別の会社や人に引き継ぐ方法

  • 事業承継と相続の違い

事業承継と相続は大きな違いがあります。

 

事業承継は、経営者が引退する際に、自分の会社を次の世代に引き継ぐことです。

これは、会社がこれからも続いていくために、しっかりとした計画に基づいて行われるものです。

 

一方で、相続は人が亡くなったあとに、その人の持っていたお金や家などの財産を、家族や指定された人たちに分けることです。

この財産の分配は、法律に従って行われます。

 

事業承継は「会社のための計画的な行動」であり、相続は「亡くなった人の財産を基づいて適切に実施する手続き」です。

 

  • 相続対策として事業承継をするメリット・デメリット

 

■メリット

事業承継を相続対策として進める際のメリットは、以下の通りです。

 

・後継者育成

十分な時間をかけて後継者に会社運営を教育でき、将来を安心して託せる

 

・トラブル回避

計画的な手続きにより、家族や相続人間での争いを未然に防ぐことができる

 

・相続税の節約

適切な承継計画により、相続税の負担を軽減する

 

・会社の安定

計画的に事業承継を行うことで、会社の将来が安定し、長期的な成長が期待できる

 

・周りの理解を得る

社員や取引先、銀行など、周りからの理解を得ることで、支援が得やすくなる

 

■デメリット

事業承継を相続対策として進める際の考えられる5つのデメリットは、以下の通りです。

 

・手続きの複雑さ

事業承継に関する税制は理解しにくい部分が多く、細かなルールや要件を把握する必要がある

 

・財務的リスク

計画が後になって無効とされた場合、追加で利息などの費用負担が生じる可能性がある

 

・要件の厳格さ

事業承継の税の規則は非常に細かく設定されており、すべてを満たすのが難しいことがある

 

・継続的な遵守の必要性

事業を引き継いだ後も、特定の条件をずっと守り続けなければならず、管理の負担が大きくなる

 

・家族間の意見の違い

承継計画を立てたり実行したりする過程で、家族内で意見が対立することがあり、トラブルの原因になることもある

 

以上が相続対策として事業承継をするメリット、デメリットとなります。

 

  • 相続時の円滑な事業承継に向けた生前対策

相続の際に会社をスムーズに引き継ぐためには、生前の準備がとても大切です。

 

■遺言書の作成

特に、遺言書の作成は生前対策の重要な一歩となります。

 

遺言書を作成することで、事業の後継者や株式の取り扱い方を具体的に指示することが可能になります。

また、住宅や預金など、個人の財産の取り扱いに関しても決めることができます。

 

遺言書には、自筆で書くもの、公証人の助けを借りるもの、秘密を守りたい時のものと、3つの種類があります。

それぞれの書き方を簡単に説明します。

 

・自筆証書遺言

この遺言はご自分で全文を手書きして、最後に署名と押印をします。

紙とペンがあれば自宅で作成でき、費用はかかりません。

ただし、書き方に不明瞭な点があると、後で家族間でのトラブルの原因になることもありますので、言葉選びには十分に注意しましょう。

 

・公正証書遺言

公証人立ち会いのもと、遺言者の意志を確認しながら、公証人がそれを正式な文書まとめます。

少し時間と費用がかかりますが、公証人が関わることで、法的にも強い効力を持ち、正しく保管され、将来的なトラブルのリスクが低くなります。

 

・秘密証書遺言

内容を秘密にしたい場合、遺言の内容を書いた紙を封筒に入れ、その封筒を公証人と証人の前で封をします。

この時に「これは私の遺言です」と宣言します。

手続きが少し複雑であり、内容は後で初めて知られるため、予期しない解釈がされることもあります。

 

自筆証書遺言書 ・・・遺言者自身が文書を作成し署名・押印し作成する

公正証書遺言書 ・・・遺言者の真意や意思を公証人が確認し、立ち会って作成される

秘密証書遺言書 ・・・遺言内容を他人に知られることなく残すことができる

 

遺言書を作る際には、自分の意志をはっきりと伝えることが大切です。

どの方法を選ぶかは、ご自身の状況や希望によって異なります。

 

  • 遺言書がないと事業承継はどうなる?

遺言書がないと、事業承継の際に予期せぬ困難に直面することがあります。

 

遺産分割協議は、故人の財産をどう分けるか家族や相続人が決める大切な場です。

 

遺言書が存在すれば、相続における争いを避け、故人の意志を尊重することができるのです。

しかし、遺言書がなければ、家族間での意見の不一致が生じやすく、結果として合意に達しない場合、裁判所の介入が必要になることもあります。

 

調停や裁判を通じた時間と費用の負担、さらには家族関係に悪影響を及ぼす可能性があります。

進展せず、調停や審判でトラブルが生じた場合、裁判所の判断で遺産分割審判に進むこともあります。

 

  • 後継者の育成

会社を次の世代に継承するため、後継者育成は欠かせません。

 

新しい知識は外部研修で学び、様々な部署で業務経験を積むことで理論と実践の両方を学びます。

また、経験豊かな先輩社員からの直接指導やプロジェクトでのリーダーシップ経験を通じ、実践的な能力を身に付けます。

 

知識や経験が後継者を支え、自信を持って事業を引き継ぐことができるようになります。

 

  • 保証・担保の承継

会社運営で銀行からお金を借りる際、経営者が「自分の財産を保証や担保」とすることがよくあります。

しかし、経営者が変わる際には、この保証や担保をどう扱うかを考えなければなりません。

 

後継者が、大きな負担を背負うことなく、会社を運営できるように生前から計画しておく必要があります。

例えば、経営者が退職するときにもらう退職金を使って借金を返すことも一つの方法です。

 

  • 自社株の生前贈与

経営者は自分が持つ会社の株を、後継者に生前に渡すことができます。

これを「自社株の生前贈与」と呼びます。

 

税金のかからない範囲内で毎年少しずつ株を移していくことにより、会社の経営を円滑に引き継ぐ手助けをします。

この方法で、株を段階的に渡すことで、後継者は追加で負担を感じることなく経営のための準備を進められます。

 

さらに、贈与税の猶予や免除制度を適用することで、税額を大きく減らすことが可能ですが、これには一定の条件があります。

 

【自社株の生前贈与に関する税額猶予や免除の条件】

自社株の生前贈与には、税金を少しでもお得にするための特別な条件があります。

主なポイントは以下の通りです。

 

・後継者の条件

後継者になる方が、会社で長く働いている、あるいは重要な役職に就いているなど、一定の条件を満たしている必要があります。

これは、会社をしっかりと支える力があることを示すためです。

 

・事業を続ける期間

例えば5年や10年といった一定期間、会社の経営に関わり続けなければなりません。

この期間中に経営から手を引いたり、株式を売却したりすると、税額猶予や免除の特典が失われることがあります。

 

・会社の規模

贈与される株が、ある程度の大きさを持つ会社に関係している必要があります。

これは、経済にとって重要な会社を支えるための措置です。

 

・株式の割合

会社の経営に大きく関わる割合の株式を受け取ることです。

例えば、会社の半分以上の株を受け取るなど、経営に影響を与えるレベルでの贈与が対象となります。

 

上手く利用することで、会社を家族に引き継ぐ際の負担を軽減できるかもしれません。

しかし、地域によって細かな点が異なるため、具体的な条件や適用の可能性については専門家に相談しましょう。

 

  • 自社株譲渡後の開業

経営者は会社の株を他者に売ることで、会社の所有権を新しい持ち主に移すことができます。

 

会社内で誰がどれくらいの株を持つかを変えたり、新しい人に会社の経営を任せたり、会社の運営や成長のためにお金を集めたりするために行います。

 

株の売買は契約に基づいて行われ、売り手は株を買い手に渡します。

 

この取引から得たお金は相続財産に含まれず、相続人の遺留分からも除外されます。

 

しかし、株を受け取る後継者は、「株を買うための資金」を用意する必要があり、必要な金額や資金の調達方法を計画し、適切な準備を行うことが重要です。

 

 

  • 事業承継をする場合の相続税対策

相続税対策には、以下のような方法があります。

 

・贈与を活用

毎年決まった金額までなら、贈与税がかかりません。

生前に家族に少しずつ資産を渡すことで、将来の税負担を少しずつ軽減できます。

 

・信託を利用

資産を信託という形で専門家に託し、管理してもらう方法です。

資産の日々の管理が楽になるだけでなく、専門的な管理によって税金の負担も軽くなる可能性があります。

 

・法律を学ぶ

税制は変わることがあります。

新しい税制の情報を得て変更点をしっかりと把握し、特に大きな税制改正があった年には、その内容を確認し、無駄な税金を払わないようにしましょう。

 

・専門家に相談

税金の問題は複雑です。

自分や家族、事業の状況に合わせた最適な対策を立てるために、税務や法律の専門家に相談することが賢明です。

 

  • 事業承継税制の活用

事業承継税制は、会社を家族の次の世代に渡すときの税金を少なくするための制度です。

 

会社を引き継ぐときには贈与税や相続税が必要ですが、この制度を使うと税金の負担が軽減されます。

条件を満たすと税金の一部が軽減や免除になることがあります。

 

しかし、この制度にはいくつか注意点があります。

 

経営者や後継者の方は、よく理解し、しっかり検討する必要があります。

この制度は少し難しい部分もありますが、税金を減らす大きなメリットがあるため、ぜひ活用を考えてみましょう。

 

  • 事業承継税制の特例措置

事業承継税制の特例措置は、経営者が会社を後継者に渡す際の税金負担を減らすためのものです。

 

2018年の税制改正で、この制度がさらに強化され、納税猶予の割合が100%にまで引き上げられました。

納税猶予の割合とは、税金の支払いを後で行うことができる割合のことです。

 

これは、後継者は引き継いだ事業にかかる税金の全額を将来的に支払うことができるということを意味し、事業承継の際の経済的負担を大きく軽減しています。

 

【事業承継税制の特例措置と一般措置の比較】

特例措置

事前の計画策定等 ・・・特例継承計画の提出[平成30年4月1日から令和6年3月31日まで]

適用期限     ・・・次の期間の贈与・相続等[平成30年1月1日から令和9年12月31日まで]

対象株数     ・・・全株式

納税猶予割合   ・・・100%

承継パターン   ・・・複数の株主から最大3人の後継者

雇用確保要件   ・・・弾力化(P4・P8)

事業の継続が困難な事由が生じた場合の免除 ・・・あり(P9)

相続時精算課税の適用 ・・・60歳以上の者から18歳以上の者への贈与

 

一般措置

事前の計画策定等 ・・・不要

適用期限     ・・・なし

対象株数     ・・・総株式数の最大3分の2まで

納税猶予割合   ・・・贈与:100% 相続:80%

承継パターン   ・・・複数の株主から1人の後継者

雇用確保要件   ・・・承継後5年間 平均8割の雇用維持が必要

事業の継続が困難な 事由が生じた場合の免除 ・・・なし

相続時精算課税の適用 ・・・60歳以上の者から18歳以上の推定 相続人(直系卑属)・孫への贈与

 

[参考 https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/0023006-133_01.pdf ]

 

政府の税制改正により、後継者の負担が軽減され、事業継承が円滑化されることが期待されます。

 

  • 事業承継税制を活用するための要件

事業承継税制の特例措置を利用するための先代経営者と後継者が満たすべき要件は、以下の通りです。

 

■先代経営者が満たすべき要件

・会社の代表取締役を経験したことがある

・贈与又は相続の直前に会社の筆頭株主であった

・贈与後において代表取締役ではない

 

■後継者が満たすべき要件

・贈与を受ける時に会社の代表取締役になっている

・贈与又は相続を受けることにより、会社の筆頭株主になる

 

  • 事業承継税制の申請手続きと流れ

【特例承認計画の準備】

・特例承認計画

相続が発生する前に、事業をどのように継続・発展させるかについての計画を立てます。

この計画には、事業の将来に関する戦略や方針が含まれます。

提出先:都道府県庁

 

【事業承継税制の申請と認定】

・事業承継税制の申請

相続が始まった後、8ヶ月以内に特例措置を受けるための申請を行います。

この申請には、特例承認計画と相続の証明書が必要です。

※8ヶ月を超えると申請が受け付けられないため期限を守ります

提出先:都道府県庁

 

・認定書の交付

都道府県庁で申請が審査され、特例措置が認められれば【特例承認の認定書】が交付されます。

この認定書は、次の手続きである相続税申告の際に必要です。

・相続税申告書の提出

認定書をもとに、相続税の申告書を作成します。

(【特例承認の認定書】のコピーも添付)

提出先:税務署

 

・納税猶予の申告

税金を後で支払うことを希望する場合、納税猶予の申告を行い、税金と利子税に見合う担保を用意する必要があります。

提出先:税務署

 

納税猶予の条件や必要な担保については確認しましょう。

 

【特例措置の継続手続き】

・年次報告書の提出

特例措置を受けている状況をまとめた報告書を作成します。

過去1年間にどのような特例措置を利用したか、その結果どのような影響があったかを記載します。

提出先:都道府県庁

 

毎年、決められた期限までに提出する必要があり、この期限は地域によって異なる場合があるので確認します。

 

・継続届出書の提出(初期の5年間)

特例措置をこれからも続けていきたいという意志を伝える書類を作成します。

継続して特例措置を受けたい理由や、特例措置によってどのような計画を持っているかを記載します。

提出先:税務署

 

特例措置を申請した日から数えて5年間は、毎年同じ期間に提出します。

 

・継続届出書の更新(5年経過後)

5年ごとに、継続届出書を新しく作成します。

更新の際には過去の活動内容や、今後の計画を反映させます。

提出先:税務署

 

初めの5年間が終わった後、次の更新は3年ごとになります。

最後に継続届出書を提出した日から数えて3年ごとが更新のタイミングです。

 

これらの手続きを進める時には、書類が正しく記入されているか、提出期限をきちんと守れているかなど、慎重にチェックしましょう。

また、書類はコピーをとって保管しておきます。

 

  • 相続時精算課税制度の活用

相続時精算課税制度は、生前に家族に贈ったものが、相続の際に税金の計算に入るという制度です。

 

この制度を使うと、生前の贈与に対してすぐに贈与税を払う必要がなくなりますが、相続が起こった際には、これまでに贈ったもの全てが相続税の計算に含まれるようになります。

 

2018年の改正で、この制度は強化され、贈与したものに対する税金を後で全額支払えるようになりました。

しかし、この制度を選ぶことで、毎年の贈与にかかる税金を分散させる「暦年課税」の節税効果を使えなくなります。

 

これは、生前に行った贈与が贈与税の対象から外れる代わりに、相続時に全額が相続税計算に入るためです。

 

相続時精算課税制度を活用する際には、将来の税負担を考えながら、どれくらいの贈与をし、どのように財産を分けるかをよく考える必要があります。

専門家に相談して、家族への贈与額や財産の分配を慎重に考え、最適な方法を見つけましょう。

 

相続時精算課税制度 ・・・生前の贈与をすべて相続税に含めて後でまとめて税金を払う制度

暦年課税(※1)     ・・・毎年の贈与に対してその年ごとに税金を払う制度

※1 暦年課税とは、1年の間(1月1日から12月31日まで)にもらった贈与の合計が、110万円を超えた時に、その超えた分に税金を払うという制度です。

例えば、親から子へ毎年110万円以下の贈与の場合は、贈与税は発生しません。

 

  • 株価評価の引き下げ

経営者が自身に大きな生命保険をかけ、会社が受取人となるようにすると、経営者が亡くなった際に保険金が会社に支払われます。

この保険金で会社のお金が増えると、会社の価値が適切に保たれ、株価にも影響を与えることがあります。

 

会社の未来を考えて、税金をできるだけ少なくする方法をお考えの場合、税金の取り扱いや法的な影響をしっかり理解することが大切です。

また、退職金の支払条件や時期、保険契約の詳細は複雑であり、適切な計画と準備が必要不可欠です。

 

税務や法律の専門家に相談し、会社としても個人としても最適な対策を立てましょう。

 

  • 相続による事業承継で注意すべき「遺留分」

相続で事業を引き継ぐ際に、特に会社が相続財産の大きな部分を占めている場合、すべてを一人の後継者に渡すと、他の家族が受け取るべき遺留分が足りなくなることがありますこのような場合、家族間で意見の相違が生じ、争いの原因になることがあります。

 

遺留分とは、家族が法律によって保証された最低限の財産の割合のことを指します。

これには子どもや配偶者などが含まれます。

 

このような問題を避けるためには、事前にしっかりと計画を立て、家族全員でよく話し合うことが大切です。

 

  • 経営承継円滑化法の特例について

経営承継円滑化法の特例は、長年会社を守ってきた経営者が、子どもや他の後継者に安心して会社を託せるよう支援する法律です。

 

この法律を利用すると、経営者が会社を引き継ぐ人を決めた時、その他の相続人に対しても公平に対応できるようにサポートしてくれます。

 

会社を引き継がない家族にも、適切な形で配慮をすることができるのです。

 

さらに、会社の価値や税金に関する特別な措置も提供しており、会社をスムーズに引き継ぎながら、経済的な負担も軽くすることが可能になります。

 

【経営承継円滑化法の特例の種類】

 

・除外合意

相続人同士で話し合い、特定の財産(例えば、会社の株式)を相続の範囲から除外する合意を行います。

この合意によって、会社を引き継ぐ方に直接株式を渡せるため、相続における複雑な問題を回避できます。

 

・固定合意

会社を成長させた後継者の努力による価値の増加分は、相続財産の評価から除外されます。

これは、後継者の頑張りを認め、その熱意を維持するための配慮であり、後継者が公平な評価を受け、遺留分計算の際に不利にならないようにします。

 

・附随合意

遺言や財産分配の契約に基づいて、事業承継に特化した取り決めを行います。

これにより、将来のトラブルを防ぎ、すべての合意が矛盾なく一致していることを確認します。

 

経営承継円滑化法の特例を賢く活用することで、家族間のトラブルを回避することができます。

不明な点や複雑な手続きは、税務や法律の専門家を活用しましょう。

 

  • 相続・事業承継対策でお悩みの際は、この街の事業承継までお気軽にご相談下さい。

相続や事業承継のことでお悩みでしたら、専門の弁護士にご相談ください。

 

早めに準備をすることで税金の節約はもちろん、法的な面でのメリットを最大限に活かすことが可能になります。

 

近年、早期に準備を始める方々が増えているのは、相続税対策の重要性が広く認識されているからです。

 

現役経営者としてご活躍の中、将来へ安心した準備を進められるよう弁護士の西田幸広が丁寧にご説明いたします。

八代・熊本での相談実務

八代地域は農業・食品加工・建設業など、経営者個人の信用と地元の取引関係で成り立ってきた事業者が多く、後継者不在のまま代表者が高齢化しているケースが目立ちます。自社株の分散や個人保証(経営者保証)の引継ぎは、金融機関との事前の調整が欠かせません。当事務所は八代・熊本で、法務面からの事業承継支援と、第三者承継(M&A)のご相談に対応しています。

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なお、自社株評価や事業承継税制の適用可否など税務の判断は税理士の業務です。当事務所は株式の集約・経営者保証・契約や許認可の引継ぎといった法律問題を担当し、税務は連携する税理士が対応します。

こんなときは弁護士へご相談ください

  • 後継者は決まっているが、自社株や個人保証の引継ぎが進まない
  • 後継者が見つからず、第三者への譲渡(M&A)も選択肢に入れたい

ご相談の流れは、お電話またはフォームでのお申し込み → 日程調整 → 八代オフィスまたは熊本オフィスでの面談(オンライン相談も可)です。相談料は1時間11,000円(税込)、1時間を超える場合は30分ごとに5,500円(税込)です。受付時間は平日8:50〜17:30(土日祝休)です。

事業承継・M&Aと譲渡案件の情報については、専門サイト「この街の事業承継」でもくわしく解説しています。

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本記事は一般的な法律情報の提供を目的としたものであり、個別の事情によって結論は異なります。記載内容は公開日時点の法令・実務運用に基づくもので、特定の結果を保証するものではありません。具体的な対応は弁護士にご相談ください。

執筆・監修:弁護士 西田幸広(弁護士法人Si-Law)
公開日:2024-07-26 / 最終更新日:2026-09-13

個人事業主の事業承継はどう進める?方法・流れ・税金|八代の弁護士が解説

日本の町を元気にしているのは、個々のお店や事業を営む人たちです。

地域社会にとって不可欠な存在で、暮らしを支えてくれています。

 

しかし、事業を次世代に引き継ぐことは難しく、後継者不足は深刻です。

多くの事業主が直面するこの事業承継の課題について、次の世代に事業を引き継ぐ方法や、必要な手続き、そして税金のことなど、個人事業主の方向けにわかりやすく解説していきます。

  • 個人事業主の事業承継とは

個人事業主が経営している事業を、今の持ち主から新しい持ち主へと渡すことを意味します。

事業の運営に関わる権利、必要な資源、そして資産の全てが、承継の際に新しい経営者へと渡されることになります。

■経営権

事業をどうやって動かしていくか、どんな決定をするかという「決める力」のこと

■経営資源

事業をスムーズに運営するために必要なお金や情報、人などのこと

■物的資産

お店や事務所、機械や在庫品など、目に見える形のあるもの

  • 個人事業主と法人の違い

個人事業主

個人が自分の責任の下、事業を運営している状態

自分が事業の顔となり、自分と事業は一体で、事業のリスクは全て個人の責任になります。

■法人

法律に基づいて独立した組織

会社は個人とは別に権利や義務が発生し、会社が決めたことは、会社自身の責任になります。

(例:株式会社や有限会社)

 

  • 個人事業主の事業承継の方法

個人事業主の事業承継方法には【売買(M&A)】【贈与】【相続】の3つがあります。

■売買(M&A)

事業を他の人に譲渡し、その対価としてお金を受け取る方法です。

これにより、新しい経営者によって事業が継続されます。

■贈与

事業を引き継ぐときにお金を受け取らずに、家族や信頼できる人に譲る方法です。

家族内での事業引継ぎや、家族外の信頼できる人によって事業が継続されます。

家族間での事業の引き継ぎによく使われます。

家族内での承継と、家族外への承継の2種類があります。

 

・親族内事業承継・・・家族や親族に事業を引き継ぐこと

家族で次の世代へと事業を続けていく方法です。

例えば、お父さんが自分のお店を子どもに渡す場合などがこれにあたります。

 

・親族外事業承継・・・家族以外の第三者に事業を引き継ぐこと

家族に後継者がいない場合や、事業が特定の技術を持つ人によってより良く運営されると考えられる時に選ばれる方法です。

例えば、事業を専門の管理者や他の企業に譲渡する場合などがこれにあたります。

 

贈与には税金の面で注意が必要で、特に大きな事業を渡す場合には「贈与税」が発生する可能性があります。

■相続

事業主様が亡くなられた際に、遺言によって事業が家族や相続人に引き継がれる方法。

遺言がない場合は、故人の財産を相続人間で分け合う「遺産分割協議」が必要となります。

 

  • 個人事業主が事業承継を行う際の流れ

個人事業主が事業承継を進める際には、後継者選びと廃業届出から税務調整に至るまでの各種手続きが重要です。

信頼できる人を選び、必要な書類をしっかりと提出し、慎重に進めましょう。

 

■現経営者が行う廃業の手続き

1.後継者を決める

事業を引き継ぐ人を決めます。

家族、信頼できる従業員、または外部の第三者が該当するかもしれません。

 

2.廃業を知らせる

地方自治体、商工会議所に伝え、商号の登録を抹消します。

青色申告をしていた場合は、その取りやめの手続きも必要です。

 

3.必要な書類

税務署には「廃業届」、商工会議所には「事業廃止届」を提出します。

 

4.納税調整

事業を終了することで、予定していた「所得税」や「復興特別所得税の納税額」を減額する申請を行います。

 

5.従業員関連

従業員を雇用していた場合は、労働局に「給与支払事務所の廃止届」を提出します。

 

これら一つ一つ丁寧に進めることで、現経営者は事業の正式な終了を各関係機関に通知します。

手続きでわからないことがあれば、専門家に相談しましょう。

 

■後継者が行う開業の手続き

1.開業届の提出

地方税事務所や商工会議所に新しい事業を始めることを伝えるため「開業届」を提出します。

 

2.所得税青色申告承認申請

税金のお得な制度「青色申告」を利用するため「青色申告承認申請書」に必要事項を記入して税務署へ提出します。

 

3.専従者給与届出

家族がビジネスを手伝ってくれる場合は「専従者給与届出書」に家族の情報を記入し、税務署へ提出します。

 

4.消費税課税事業者選択届出

商品やサービスを販売して消費税の納付が必要な場合は「消費税課税事業者選択届出書」を国税局に提出して、消費税の納税者であること伝えます。

 

5.簡易課税制度選択届出

消費税の計算を簡単にする簡易課税制度を利用する場合は、「選択届」を国税局へ提出します。

 

■必要に応じて行う追加の手続き

 

・許認可手続き

ある特定の事業の場合、その業種に応じた許認可が必要になることがあります。関連する機関に確認し、手続きを行います。

 

・従業員・取引先の引継ぎ

前の経営者から従業員や取引先を引き継ぐ場合、必要な情報を聞き、手続きを行います。

 

これら一つ一つ慎重に進めることで、新しい事業がより確実なものになります。

手続きでわからないことがあれば、専門家に相談しましょう。

 

  • 個人事業主の事業承継にかかる税金

事業承継をする際、その方法によっては先代経営者や後継者に税金がかかる場合があります。

 

■贈与税

経営者が生きている間に、事業や財産を家族や他人に無償で渡した場合にかかる税金です。

贈与された財産の価値が一定額以上であれば、後継者が支払います。

 

相続税

経営者が亡くなった後、株式などの財産を親族が受け継ぐときにかかる税金です。

相続した財産の価値が法定の基準を超える場合、相続人や後継者が支払います。

 

所得税

M&Aで売買によって事業承継が行われた際、得た利益に対してかかる税金です。

現在の経営者が支払います。

 

消費税

課税売上高が1,000万円を越える消費税課税事業者である場合、事業承継でかかる税金です。

事業承継の方法によって納税の内容が異なります。

 

・生前に事業を引き継ぐ場合

先代の経営者は廃業するまでの売上に対して消費税を支払います。

後継者は、最初の2年間は消費税の納税義務が基本的にはありません。

 

・相続で事業を引き継ぐ場合

先代の売上も後継者が引き継ぐため、その売上に加えて新しい売上に対しても消費税を支払います。

(先代の売上高+後継者の売上高に対して消費税が課せられる)

 

これら税金については、個々の状況によって詳細が異なるため、具体的な手続きや金額を知りたい場合は、専門家に相談しましょう。

 

  • 個人事業主の事業承継で節税対策として活用できる制度

事業承継に伴う税金の負担は経営者に大きな影響を与える可能性がありますが、節税対策の制度を十分に理解し活用することで、安心して進めることができます。

 

■相続時精算課税制度

60歳以上の親や祖父母が18歳以上の子や孫に贈与する際、2,500万円までの贈与に対して贈与税が免除される制度

親から子への事業の早期承継が可能となり、初期段階での税負担が軽減されます。

 

■税務署に申告する必要書類

・贈与税申告書:贈与された物やお金の情報とその価値を記載した申告書のこと

・相続時精算課税選択届出:贈与税免除(もらったものに税金をかけないようにする特別な制度)を利用するため、届け出のこと

・関係証明書類:贈ってくれた人ともらった人が、法律上の家族関係にあることを示す戸籍謄本など

 

この制度を利用した贈与は最終的には相続税の対象となりますので、将来的な税負担について考慮する必要があります。

また、一度この制度を選択すると後で取り消すことはできないため、慎重に決定しましょう。

 

小規模宅地等の特例

被相続人が使用していた宅地や事業用地400平方メートルまでの土地について、課税価額の80%を減額できる制度

相続税の負担を大きく軽減することができます。

 

1.土地の種類や利用状況に関する情報

対象となる土地が住宅用地、事業用地など、どの種類に該当するかを明確にし

現在の利用状況を確認します

 

2.相続人の資格

土地を相続する人が、法的に相続人としての資格があるかを確認します

 

■税務署に申告する必要書類

・相続税申告書の提出:亡くなった方が残した財産について、どんなものがあって、それぞれどれくらいの価値があるのかをまとめた公式の書類

 

1.土地評価証明書

相続する土地がどれくらいの価値があるかを示す公式の書類

 

2.相続関係証明書類の提出

亡くなった方と相続人が法律上の家族関係にあることを示す、戸籍謄本など

 

3.土地利用計画書の提出

相続する土地をこれからどのように使っていくか、その計画を示した書類(必要な場合)

 

土地の種類や利用状況、そして相続人の条件によって異なる要件を満たさなければならないため、事前に必ず確認しましょう。

 

■個人版事業承継税制

要件を満たした後継者が、2028年12月31日までに贈与や相続によって特定事業用資産を取得した場合、納税の猶予を受けることができる制度

贈与税や相続税に関する直接的な支出を遅らせることができ、資金繰りに余裕を持たせることが可能です。

 

1.個人事業承継計画を作成

事業の将来の方向性や後継者の選定、資金計画などを具体的に計画し、必要な書類や手続きについても確認します

 

2.作成した計画を都道府県に提出

提出先を事前に確認し、作成した計画書と必要書類をまとめ、都道府県に提出します

 

3.都道府県からの認定を受ける

都道府県が提出された計画を審査し、承認すると公的な認定を受けることができます

 

認定を受けることで、税制優遇措置の適用が可能となります。

しかし、もし承継後に要件を満たさなくなった場合は、猶予されていた税金と、その利息を支払わなければいけないので注意が必要です。

  • 法人版事業承継税制との違い

個人事業主向けと法人向けにそれぞれ用意されている事業承継税制には、いくつかの違いがあります。

 

■法人向け事業承継税制

・対象者

会社を他の人や他の会社に渡したいと考えている経営者の方々

例えば、会社を経営してきた社長が引退を考え、自社を別の企業に売却したい場合に該当します。

 

・法人税の減税措置

会社を引き継いだ時の税負担が通常より少なくなる可能性があります

 

・注意点

単に資産を売却するのではなく、会社の運営をしっかりと続けていくことが条件です

 

法人向け事業承継税制は、経営者が会社をスムーズに引き継げるよう税負担を軽減する支援制度です。

この制度は、家族だけでなく外部の人や他の会社にも会社を渡すことが可能です。

 

■個人向け事業承継税制

・対象者

自分のお店や仕事を家族に引き継ぎたいと考えている個人事業主の方々

例えば、お父さんが自分のお店や仕事を家族やこどもに譲りたい場合に該当します

 

・税額免除

贈与や相続による事業用資産の移転する時、最初2年間は特別に税金がかからないようになります

 

・注意点

一度この制度を利用すると、後からの変更はできません。そのため、将来の税負担についても事前によく検討する必要があります

 

個人向け事業承継税制は、家族内での事業引継ぎを経済的負担なくスムーズに行えるよう支援する制度です。

 

【法人版】

・事前の計画策定

5年以内の特例承継計画の提出[2018年4月1日~2023年3月31日まで]

 

・適用期限

10年以内の贈与・相続等[2018年1月1日~2027年12月31日まで]

 

・対象資産

非上場株式等

 

・納税猶予割合

100%

 

・承継パターン

複数の株主から最大3人の後継者

 

・贈与要件

一定数以上の株式等を贈与すること[※一定数とは、後継者一人の場合、原則2/3以上など]

 

・雇用確保要件

あり[特例措置は弾力化]

 

・経営へ環境変化に対応した減免等

あり

 

・円滑化法認定の有効期限

最初の申告期限の翌日から5年間

 

【個人版】

・事前の計画策定

5年以内の個人事業承継計画の提出[2019年4月1日~2024年3月31日まで]

 

・適用期限

10年以内の贈与・相続等[2019年1月1日~2028年12月31日まで]

 

・対象資産

特定事業用資産

 

・納税猶予割合

100%

・承継パターン

原則、先代一人から後継者一人[※一定の場合、同一成型親族等からも可]

 

・贈与要件

その事業に係る特定事業用資産のすべてを贈与すること

 

・雇用確保要件

雇用要件なし

 

・経営へ環境変化に対応した減免等

あり[※後継者が重度障害等の場合は免除]

 

・円滑化法認定の有効期限

最初の認定の翌日から2年間

 

税制の違いを理解し、最適な方法を見つけ、事業承継時の税金負担を軽減するためには、手続きや条件の詳細について専門家に相談しましょう。

 

  • 「事業承継・引継ぎ補助金」は個人事業主も対象

中小企業庁が提供する「事業承継・引継ぎ補助金」は、次の世代に事業を引き継ぐ際の費用負担を軽減する制度です。

 

■対象

【中小企業や個人事業主で、次の世代に事業を引き継ぎたい方】

具体的には、お店や会社を後継者に引き渡したいと考えている方々です。

 

■支援内容

・ 最新の機械やシステムを導入するための費用

・新しい経営者や従業員が必要なスキルを学ぶための費用

・お店や施設を改装、新しい装置を入れるための費用

・新しいお客さんを呼ぶために広告を打つための費用

・法律のアドバイスやビジネスの戦略を考える、弁護士やコンサルタントに相談するための費用

 

■申請条件

申請するには、まず自分の事業がこの制度の対象かどうかを確認しましょう。

 

■補助金計画

補助金をどのように使うかの計画を作成し、提出します

 

■提出先

通常は地域の中小企業庁や関連する支援センターになります。

補助金の詳細や申請手続きについては、中小企業庁のウェブサイトで確認できます。

疑問や不明点があれば、地域のサポートセンターや専門家に相談してみましょう。

 

  • 個人事業主が事業承継を行う際の注意点

個人事業主と法人では、承継方法に違いがあります。

 

■法人の事業承継

株式譲渡:会社の「株」というものを新しい人に渡します。

手続きがシンプルで、事業全体を迅速に引き継ぐことができます。

 

■個人事業主の事業承継

承継方法:「売買(M&A)」「贈与」「相続」の3つの方法があります。

具体的にどの資産をどう引き継ぐか、細かく決めていく必要があります。

 

■注意すべきポイント

 

1.資産と負債の承継

事業の財産だけでなく、借金や負債も引き継ぐことになります。

どの財産をどのように引き継ぎ、負債はどう扱うか慎重に考え、決定します。

 

2.事業譲渡の税務

事業を引き継いだ後に発生する利益に対する税金や、引き継がれた資産に関する税務処理など、税金に関する問題は複雑です。

これらを正しく理解し、適切に対応するために、税務に関する専門家の助言を聞くことでリスクをさけます。

 

3.負債の取り扱い

事業の継続に影響を及ぼす可能性のある負債については、特に注意が必要です。

負債をどのように管理し、将来的にどう対応するかを慎重に計画しましょう。

 

個人事業主の引き継ぎは、細かい計算や計画が必要ですが、適切な準備をすれば安心して進めることができます。

専門家としっかりとした計画を立てて、事業承継の手続きを進めましょう。

  • 個人事業主の方で事業承継をご検討中なら、お気軽に「この街の事業承継」までご相談下さい。

経営者が会社の将来を決めるとき、二つの主な選択肢があります。

一つは事業の廃業で、これは事業の終了を意味します。

もう一つは事業承継で、自分が築き上げた価値ある事業を次の世代に託すことができます。

廃業は一つの終わりを告げますが、「承継」は、築いた事業の価値を次の世代に引き継ぐことができます。

中小企業庁は、日本経済の大きな柱である中小企業や個人事業主が事業をスムーズに引き継げるように、様々な支援制度を提供しています。

事業承継を検討している個人事業主は年々増えています。

その背景は、一生懸命に築き上げた事業を次の世代に繋ぎたいという共通の願いからです。

どんな質問にも、わかりやすくお答えします。地元熊本で25年間、弁護士の西田幸広です。

八代・熊本での相談実務

八代地域は農業・食品加工・建設業など、経営者個人の信用と地元の取引関係で成り立ってきた事業者が多く、後継者不在のまま代表者が高齢化しているケースが目立ちます。自社株の分散や個人保証(経営者保証)の引継ぎは、金融機関との事前の調整が欠かせません。当事務所は八代・熊本で、法務面からの事業承継支援と、第三者承継(M&A)のご相談に対応しています。

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なお、自社株評価や事業承継税制の適用可否など税務の判断は税理士の業務です。当事務所は株式の集約・経営者保証・契約や許認可の引継ぎといった法律問題を担当し、税務は連携する税理士が対応します。

こんなときは弁護士へご相談ください

  • 後継者は決まっているが、自社株や個人保証の引継ぎが進まない
  • 後継者が見つからず、第三者への譲渡(M&A)も選択肢に入れたい

ご相談の流れは、お電話またはフォームでのお申し込み → 日程調整 → 八代オフィスまたは熊本オフィスでの面談(オンライン相談も可)です。相談料は1時間11,000円(税込)、1時間を超える場合は30分ごとに5,500円(税込)です。受付時間は平日8:50〜17:30(土日祝休)です。

事業承継・M&Aと譲渡案件の情報については、専門サイト「この街の事業承継」でもくわしく解説しています。

お電話でのご相談:八代オフィス 0965-62-8582(弁護士部門)/熊本オフィス 096-234-6543
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本記事は一般的な法律情報の提供を目的としたものであり、個別の事情によって結論は異なります。記載内容は公開日時点の法令・実務運用に基づくもので、特定の結果を保証するものではありません。具体的な対応は弁護士にご相談ください。

執筆・監修:弁護士 西田幸広(弁護士法人Si-Law)
公開日:2024-07-19 / 最終更新日:2026-09-13

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