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西田ブログ

保険会社の過失割合に納得いかないときは?反論の方法を八代の弁護士が解説

こんにちは。弁護士法人Si-Lawです。

交通事故のあと、相手の保険会社から「今回の過失割合は70対30です」と言われ、「こちらはほとんど悪くないのに、過失割合に納得いかない」と感じる方は少なくありません。過失割合は、受け取る賠償額を直接左右する大切な数字です。今回は、保険会社が示す過失割合の決まり方と、納得できないときの反論の方法を解説します。

過失割合について弁護士に相談する様子のイラスト

過失割合は「事故の類型」と「修正要素」で決まる

保険会社が提示する過失割合は、担当者の感覚で決めているわけではありません。裁判所の過去の判断を類型ごとに整理した基準(いわゆる「別冊判例タイムズ」の過失相殺率の認定基準)をもとに、まず事故の類型にあてはまる「基本の過失割合」を出し、そこに事情に応じた「修正要素」を加えて決めるのが一般的です。

あくまで目安ですが、たとえば次のような類型があります。

  • 停車中に後ろから追突された事故:基本は追突した側が100
  • 青信号で交差点に入った車と、赤信号で入った車の事故:基本は赤信号側が100
  • 信号のない同じ幅の道路の交差点で、同じ程度の速度の車同士の事故:左方の車が有利とされ、基本は左方車40対右方車60

ここに、著しい速度超過、ウインカーを出さない進路変更、一時停止の無視、夜間の無灯火などの事情があると、割合が5〜20程度動くことがあります。つまり、保険会社の提示に反論するときは「どの類型にあてはめたのか」「どの修正要素を入れたのか」を具体的に聞き出すことが出発点になります。

過失割合に反論するときの5つのポイント

保険会社の提示に納得いかないときの反論の方法

提示された過失割合に納得いかない場合、すぐに同意する必要はありません。次の順番で整理すると、話し合いが前に進みやすくなります。

1.根拠を書面やメールで確認する
口頭の説明だけで終わらせず、あてはめた事故類型と修正要素を示してもらいましょう。前提となる事故状況(信号の色、どちらが先に交差点に入ったか、速度など)が自分の認識と食い違っていることが、実は一番多い原因です。

2.事故状況を裏付ける証拠を集める
ドライブレコーダーの映像は、上書きされる前に保存してください。現場や車両の損傷箇所の写真、目撃者の連絡先、周辺店舗の防犯カメラの有無も確認しておくと役立ちます。

3.人身事故なら実況見分調書を確認する
警察に人身事故として届け出ている場合、警察が作成した実況見分調書などの刑事記録を、手続きを踏んで取り寄せられることがあります。衝突地点や見通しの状況が図面で記録されており、過失割合の争いでは重要な資料になります。

4.見落とされた修正要素を主張する
相手の速度超過、合図なしの進路変更、スマートフォンを見ながらの運転など、相手側の落ち度が考慮されていないことがあります。証拠とセットで具体的に指摘することが大切です。

話し合いでまとまらないときの選択肢

保険会社との交渉で折り合いがつかない場合は、交通事故紛争処理センターなどのADR(裁判外の紛争解決機関)を利用する方法や、裁判所の調停・訴訟で判断を求める方法があります。訴訟になると時間はかかりますが、証拠にもとづいて過失割合そのものを裁判所に判断してもらえます。

注意したいのは、自分に過失がまったくない「0対100」を主張する場合です。この場合、ご自身が加入している保険会社は、法律上、示談交渉を代わりに行うことができません。相手の保険会社と一人で向き合うことになりやすいため、早めに弁護士へ相談する意味が大きい場面です。

過失割合の10%が賠償額をどれだけ動かすか

過失割合は、損害の総額から自分の過失分を差し引く形で効いてきます。たとえば、治療費や休業損害、慰謝料などを合わせた損害が500万円のケースで、過失が20%なら受け取れるのは400万円、30%なら350万円です(既払いの治療費の扱いなど、個別の事情で結果は変わります)。わずか10%の違いでも数十万円単位の差になることがあり、けがが重いほど影響は大きくなります。

一方で、物損だけの小さな事故では、弁護士に依頼する費用が、過失割合を見直して増える金額を上回ってしまうこともあります。ご自身やご家族の自動車保険に弁護士費用特約が付いていれば、多くの場合、保険の限度額の範囲内で相談料や弁護士費用の負担を気にせずに依頼できますので、まず保険証券を確認してみてください。

弁護士に相談するタイミング

いちばん大切なのは、示談書や承諾書に署名する前に相談することです。一度合意すると、あとから過失割合だけをやり直すのは難しくなります。また、ドライブレコーダーの映像や現場の状況は時間とともに失われるため、事故から間もない時期のほうが、取れる手段は多くなります。

当事務所では、保険会社の提示書面や事故状況の資料をもとに、事故類型のあてはめや修正要素に見落としがないかを確認し、交渉の見通しをお伝えしています。「この過失割合は妥当なのか」という段階でのご相談でもかまいません。

八代・熊本での相談実務

八代市内では国道3号線や南九州自動車道での事故のご相談が多く、通院先が限られる地域では、転院や通院間隔をめぐって保険会社と見解が分かれることがあります。訴訟になった場合は熊本地方裁判所八代支部が管轄となり、示談で終えるか訴訟に進むかで見込める賠償額が変わることもあります。当事務所は八代オフィスを拠点に、地元の医療機関への通院状況を踏まえてご相談を伺っています。

こんなときは弁護士へご相談ください

  • 保険会社から提示された賠償額が妥当か分からない
  • 治療がまだ必要なのに、保険会社から治療費の打ち切りを告げられた

ご相談の流れは、お電話またはフォームでのお申し込み → 日程調整 → 八代オフィスまたは熊本オフィスでの面談(オンライン相談も可)です。相談料は1時間11,000円(税込)、1時間を超える場合は30分ごとに5,500円(税込)です。受付時間は平日8:50〜17:30(土日祝休)です。

お電話でのご相談:八代オフィス 0965-62-8582(弁護士部門)/熊本オフィス 096-234-6543
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本記事は一般的な法律情報の提供を目的としたものであり、個別の事情によって結論は異なります。記載内容は公開日時点の法令・実務運用に基づくもので、特定の結果を保証するものではありません。具体的な対応は弁護士にご相談ください。

執筆・監修:弁護士 西田幸広(弁護士法人Si-Law)
公開日:2026-09-19 / 最終更新日:2026-09-19

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